ナラガシワ [木本Q]
ナラガシワ (Quercus aliena) は岩手・秋田以南に生育するコナラ属コナラ節の落葉高木である。宮城・福島では河川沿いや池沼周辺、砂丘列の上など、水域の周囲に生育しているが個体数は非常に少ない。西日本では中国山地に大変多く生育しているということである。
葉の形はどちらかというとミズナラに似ているが、ミズナラよりかなり大きく長さ20cm以上になるものも多い。ミズナラやカシワと異なり、1cmくらいの葉柄がある。
角田市の民家脇に生育していた木の果実、長さは35mmくらいで、左は基部を下にして立てることができるが、右は立たない。
基部、コナラに比べると基部の面積がかなり大きい。
殻斗を内側から見たところ。
殻斗を横から見たところ。鱗片の中央が極端に突出しているのはミズナラとそっくりである。
殻斗を柄のほうから見たところ。
殻斗の断面。中の壁はやや外側に向かって開いている。
ナラガシワの柱頭。
白い毛が密生している。
本記事で扱った個体は、さく葉標本が東北大学植物園に納められています。
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